UD(ユニバーサル・デザイン)プロジェクト

いつでも、どこでも、誰でも、簡単にバリアフリーで、Webに公開された最新の情報を入手して、音声読上げや個人のニーズにあった拡大フォントで読むことができるようにし、情報のユニバーサル・デザインの社会を実現し、障害者の雇用と社会参画、高齢者や外国人の利便性の推進を図って行く。

ユビキタス・ラジオ

―新聞が、いつでもどこでも読めるように、新聞を音声で、いつでもどこでも聴けるようにー
ブラウザ革命を起こしデジタル・デバイドを解消する!

■ユビキタス・ラジオ
バリアフリーを実現したモバイルできる音声読上げブラウザ
■コンセプト
−声で聴きたくなる新聞−
新聞が、いつでもどこでも読めるように、新聞を音声で、いつでもどこでも聴けるように。
■ユニバーサルデザインを求めて
Web情報の虫めがね
同じWeb情報でも、どの虫めがねを使うかで、見え方が違います。
・ある虫めがねで見たときは、htmlのソースで見える
・ある虫めがねで見たときは、ビジュアル情報で見える
・ある虫めがねで見たときは、PCのHDへ情報をダウンロードして、オフラインでもビジュアル情報で見える
・ある虫めがねで見たときは、音声情報で聴け、デカ文字で読める
ユビキタス時代のバリアフリーを追及すると、こうなります
バリアフリーのモバイル虫めがね
モバイルでバリアフリーを実現するために、
・視覚に適したWeb情報を、音声に適した情報に変換します。この変換はPCで実現できますが、モバイルには向かないので専用サーバで代行します。
・虫めがねは、PDAなどの小型軽量の携帯端末で実現できます。
・PCと違ってキーボードがなく、誰でも簡単に直ぐに利用できます!
・いつでもどこでも利用できます。
■概略
 公開されたWeb上のマスメディアの情報や図書メディアの情報などをトランスコーディングして、文字情報を音声読み上げし、視覚障害者ばかりでなく、目の見えにくい方や高齢者の方が簡単操作で利用でき、常に新鮮な情報を、いつでもどこでも入手できる。
現在は、産経新聞、毎日新聞、日経新聞、京都新聞、大前研一通信、日本気象協会など限定されたコンテンツではあるが、Webに公開された情報を、簡単操作で、誰でも、いつでも、どこでも、最新の情報を入手し、音声読上げやユーザのニーズに適合した拡大フォントで読むことが可能になっている。
PDAなどのモバイル携帯端末で、常に新鮮な情報を、いつでもどこでも入手できる。
ビジネスモデルは、バリアフリーを実現したトランスコーディング付音声読上げブラウザのASPサービス。
■特徴
1)ユビキタスを実現
いつでもどこでも最新情報が入手でき、入手後は、通信を切って、いつでもどこでも聴き流しができる。
・簡単操作、早いレスポンスで、次々に新聞記事が読める。
・読み飛ばしたり、じっくり聴いたりできる。
・ダウンロード後は、通信料金不要で、ラジオのように新聞を聴き流せる。
2)バリアフリーを実現
高齢者、年少者、障害者、通勤・通学者など、だれでもどこでも簡単に直ぐに利用できる。パソコンは一切不要。
3)利用料
Web上にある産経新聞、毎日新聞、日経新聞、京都新聞・・・
など多くの新聞を、ブラウザ利用料で聴ける。(別途 通信費必要)
・動作環境:PDA(OS:PocketPC2002/2003)
・利用料金:月額1,000円
■開発の背景
・ITが進歩しても障害者の自立には、まだまだ!
 視覚障害者は、キーボード配列を覚え、Windowsの操作を覚え、スクリーンリーダーの使い方を血のにじむような努力をして覚えても、まだ、自在にWebアクセスをして新聞の情報を得るのは壁がある。
視覚障害者でかなりの技術を取得し、検索エンジンを自在に操作し、Webアクセスが可能な方でも、現行の各新聞社のWebページは各社配列が違っていたり、フラッシュやPDFなどの新技術を競っていたり、フレーム機能を使っていたりでWebアクセシビリティ上問題がありアクセスできないページも多い。またアクセス可能であっても、宣伝のバナーなどがあり、目的のたどり着くのに大変時間がかかる。
上記のようにIT機器の操作可能な、視覚障害者のIT活用者は10%と言われディジタルディバイドの差はかえって開いてしまっている。そこで誰でもいつでも簡単に操作ができるIT機材を使ってアクセス可能なインターフェイスの出現が必要である。

・バリアの例:読むのが億劫になる
例えばあるサイトのニュース記事をスクリーンリーダーを用いて読む場合、[トップページ]画面上部と左に並ぶメニューやバナーリンクを読み上げ、次にトップ記事と記事の一覧リンクを読み上げ、最後に画面右部のバナー(広告)リンクやメニューを読む。
[記事ページ]トップページと同じ、画面上部と左に並ぶメニューやバナーリンクを読み上げ、ようやく記事本文。残りの記事一覧と画面右部のバナー(広告)リンクやメニューを読む。
となり、大多数のアクセシビリティを考慮していないページを読み上げる場合、リンクやバナーなど記事とは無関係の、言わばインターフェースを延々と読み上げる。
また検索エンジンを使えないと欲しい情報へアクセスすることもできない。
ホームページの新聞のサイトでは、「本文へジャンプ」する、あるいは、「ナビゲーションをスキップ」するボタンが付いていないので、本文へジャンプするには、検索エンジンのページ内検索機能を用いておこなう。
たとえば、朝日では、今日の朝刊、総合面、というページを開いて「next」という語でページ内を検索すると、ちょうど本文から読み上げさせることができる、といった具合に。
新聞のサイトに限らず、他の例としては、Yahooオークションでは、同様に、?「すべて」という語を用いると、商品リストにジャンプできる。
■応用
・愛知万博の会場で、障害者・高齢者・外国人のナビゲーションに!
・どこでも博物館などの観光案内に
音声情報なので、安全に歩きながら観光や見物ができる。
視覚情報を主体とした情報携帯端末の欠点も解消
歩きながら端末の情報を見ていると、歩行の妨げになり肝心の観光ができない
屋外では画面がみにくい(日照条件下では画面が見えない)
情報が画面にプッシュされても、観光客は配信に気がつかない
・車で、ハンズフリーで
観光案内、道路交通情報の案内
・自治体の広報誌として
広報を点字などで作成するのではなく、本システムの方が、鮮度の高いサービスを低コストで実現可能。
・漢字の読めない外国人向けに
・盲学校の授業用のメディアとして
■今後の展開:さらにユーザビリティを考慮した設計へ
視覚障害者を含めて多くのバリアのある方々に実証実験に参加していただき開発をすすめてきた。
1)開発成果の客観的な有効性の評価をおこない、さらに個々のニーズにあった改善を行う。
2)ユビキタスラジオ実験事業で培ってきたノウハウを元に、新たなメディアとしてさらに一歩進んだ活用法を検討する。
3)現在、利用できるWebコンテンツは限定されているので、もっと、多くのコンテンツへの対応をおこなう。
4)さらに、Webを作成する際に少し配慮するやトランスコーディング機能を強化することで、多くのWebに対応できるようになり、バリアフリーで利用できるようになるので、この方式と仕様を検討し、普及をすすめていく。
5)日本語が話せる外国人にも、漢字の読上げが役に立つという強い声を受け始めたので、さらに個々のニーズにあった改善を行う。
■運営体制
・プロジェクト運営:特定非営利活動法人日本サスティナブル・コミュニティ・センター (SCCJ)
・事業化:株式会社ネットイン京都
          (開発、サーバ運営、販売、サポートなど)
・開発や評価:多くの視覚障害者の方々も参加
・番組提供:産経新聞、毎日新聞、日経新聞、京都新聞、大前研一通信、日本気象協会
・販売:NTTドコモ(公式コンテンツ)日本通信@irBitway
※視覚障害者はシビアユーザであり、価値の生産者
 ものづくりの国、日本。世界の中で今や、製品開発とテストマーケティングの試作センターとなってきています。その理由は、感度が高く、厳しい顧客がいるからです。
音の世界も同じです。ユビキタスの時代、視覚障害者が厳しい顧客となり価値を生みだします。そして、ユニバーサルデザインを生み出し大きなマーケットを創造していきます。


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