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レポート : 報告 10月24日 「街中無線インターネットの時代がやってくる」
掲載日時: 2001-10-24 16:25:00 (47313 アクセス)

テーマ  「街中無線インターネットの時代がやってくる」

講師    真野 浩 氏 (ルート株式会社 代表取締役社長)
      築地 達郎氏(報道ネットワーク/京都経済新聞社 社長)

真野 浩 氏

 私たちはもともとルート蠅箸いμ祇機を作るメーカーであったが、今年MIS(モバイルインターネットサービス)という会社を設立し、無線によるネットワークに取り組んでいる。ルート蠅蓮93年エンジニア3人のガレージ企業である。ワイヤレスという技術はまさにこの状況にマッチしたものである。無線とは補完技術であるイメージだが、「どこでも・誰でも・いつでも」を実現する一つのテクノロジーなのである。

 インターネットがもたらしたコミュニケーション変化とは、従来の集中管理型から、自立(律)分散型への変化である。自立分散型社会を作るためには、個人・社会が個を持った大人であり、個々の資質は異なるものであるという、互いの違いを許容する・尊重するルールがあり、その上で共存のためのインフラとルールを作っていこうとしているのである。
無線を使うとどんなことができるのか…。私たちは自営通信網を進めている。今、全国で7000箇所が、自分たちで無線機を買ってきてつなぐ自営網を行っている。光通信といった特定の技術だけでは、このような地域情報化は行えない。公共の場所やいろいろな所で、ブロードバンドを早く安く行おうとすれば、無線が最適である。

 Gatewayについて、常時接続とブロードバンドを混同している人がいるが、インターネット接続の利用の仕方が全く変わる。つなぐことが目的の時代はもう終わり、使うという時代に代わるべきである。家庭の中の情報機器は必ずしもパソコンだけではないから、non pcのアプリケーションをどうやって増やしていくかが課題となる。

 ブロードバンド時代に求められるサービスは、ビデオオンデマンドではなく、情報の共有のために、見たかったものを見ることのできるサービスである。体重計や血圧計が、自動的にその情報を医者に送り、必要があればVoIPで電話してきてくれるといったサービスである。すなわち、常時接続であれば、端末で自立したサービスを出すことが可能となってくる。

 家の中から外へ出るための問題は、モバイルである。最終的に、無線は有線系の題材の補完技術としてだけではなく、モビリティのサービス「いつでも、どこでも、誰でも使えるインターネット」を可能にする技術である。事業として進めるためには、顧客の認証技術が必要であり、専門家と議論をしながら、事業として立ち上げたのが、MIS(モバイルインターネットサービス)という会社である。この会社で「街角インターネット」を進めている。

 MISは今年4月に設立した。そして、7月6日には第一種電気通信事業者の資格を取得した。MISはテクノロジーやアーキテクチャーやポリシーとは関係なく、インターネットを用いて、通信や放送、電話に限らずすべてを実現しようという会社である。
この会社は、全国30万箇所程度に基地局を設置し(計画)、その通行権だけを異種プロバイダに売る。顧客がどこか基地局まで来ると、認証後、インターネットにつなぐ。あとの固定ケーブルは他の一種キャリアから借りる。これは分散された基地局が、それぞれインターネットにつながってさえいればいいからである。運用コストがかかるので、認証サーバは必要である。完全なオープンモデルでコラボレーションするもので、これは有線系ネットワークとの最大の違いである。有線系ではサービスの付加価値競争が起こり、サプライヤーの差別化ができるが、無線では、囲い込みをして他のサービスとバンドルすることはあってはならない。私たちは希望される箇所には細かく全部基地局を置き、ユニバーサルを目指すが、自分たちで全部できないところはすべてのキャリアの中からいいところを選んで作り上げていくものである。

 MISはクライアントソフトウェアをすべてオープンソースでばら撒き、アクセスロケーションも置きたい所すべてに設置し、自治体から要請があれば技術を提供する。徹底的に自分たちの範囲を狭める代わりに、同じ仕組みを共有してもらうことでユニバーサルに展開していこうというものである。プライバシーとセキュリティの確保については一人ひとりの客に別々の鍵を渡し、しかもその鍵は時々刻々変更されていく新しい技術を導入している。これは非常に安全である。また技術的には時速60劼念榮阿靴討癲▲皀丱ぅIPでシームレスに途切れることなく、ハンドオーバーできるものである。

 
 デジタル時代のコミュニケーション技術は、情報を蓄えて何度でもすばやく(人間が認識できないほどのスピードで)再送可能なものであり、品質を長期にわたって管理する必要はない。インターネットはend to endでちゃんとつながる保証はないが、「何度でも高速の再送」が可能なので、世界中をあっという間に網羅したのである。
次世代携帯電話とモバイルインターネットの大きな違いはその基盤にある。インターネットはコスト定額制であり、定額課金ではない。インターネットの本質は安くて速いものなのである。
無線のホットスポット(基地局)については、公衆電話BOXのように駅でもどこでも使えるものを考えなければならない。その中立性を出すため、モバイルブロードバンド協会を設立し、現在40社ほどが参加している。隣の韓国でもMIS KOREAが設立された。モバイルの認証は一瞬にしてできる。だから、基地局があれば、PCを開いた瞬間インターネットにつながっており、Webを開いてログインする必要がなく、「接続」を意識することもない。今、東京の三軒茶屋・福岡の天神では実際にこのサービスが可能であり、今後、青山やマルビル、アーク森ビルなどでも始められる予定である。

 最近のシンポジウムの中で、地域の情報化について「行政が何もわかっていない」といった不満が聞かれることもあるが、それはその地域に必要なサービスを考えていないから起こるのである。光幹線網は通っていてもアクセスできないのは、融合型の技術が必要だからである。人材がいないのであれば、光ファイバ整備事業の予算の中に物を買うだけではなく、高校や高専で技術者を教育する予算を使うべきである。


築地 達郎氏

 日本で最も読まれている経済紙である日本経済新聞は、実は明確なコンセプトを持ったローカル紙である。東京の丸の内・大手町・霞ヶ関・兜町からの情報を、その中にいる人たちに知らせるための新聞である。その証拠に、94年頃に「マルチメディア革命」という連載を担当した時には、日本のインターネット普及が始まった渋谷あたりには取材網がなく、ゼロから構築しなければならないという状況であった。究極のローカル紙を全国の人々がありがたがって読んできたのが戦後日本の姿だった。
 現代日本社会の構造は、明治維新に活躍した人々が、列強からの外圧に対抗するために考えたシステムである。その延長線上に昭和初期の軍国主義があった。現代の新聞業界は太平洋戦争に突入して1年後の1942年、新聞統制令によって50社に絞られた構造をそのまま受け継いでいる。テレビ局もその傘下にある。今も昔も「大本営発表」を津々浦々に同時に伝達する仕組みとして機能してきた。
 寡占構造に慣れてきた業界においては一般に、投資が過剰になる傾向がある。「読者ニーズ」があるからではなく、ライバル社との競争が投資の意思決定の尺度になりがちだからだ。その結果、設備・人材が大量に滞留し不良資産となり、経営を凍りつかせている状況である。
 そうした中、京都経済新聞社が蓄積してきた新しい新聞ビジネスモデルに業界内で注目が集まっている。
 本社が追求しているのは、従来の製造業的な新聞ビジネスモデルから知識融合型のビジネスモデルに転換することである。新聞社は知識融合の場に変身することによって新たな可能性を手にすることができる。その実験の場が京都経済新聞社である。

〈JAMPS2001シナリオ企画の内容〉
 場面設定は2005年夏のある中堅新聞社。一階にあるe-News caféである。Caféの中心には編集長がいる。その周りには編集者がいて、さらに記者それぞれが思い思いの場所に陣取って、一般市民とコミュニケートしている。現状、新聞社では縦の流れ作業で編集が行われるので、編集者という人間はいない。他のメディアでは重要なこの編集者の欠如が新聞社の最大の問題である。
人物設定は、高いマーケットセンスを持っている編集長、元マーケッターである編集者、経験豊かで地域のNPOにも属しているような記者である。
必要な道具としてe編集者端末というものを想像しているが、これは実際5年以内に実現が期待される。ブロードバンドによるIPテレビ電話機能、高度情報検索システム、原稿管理システム、読者とのコミュニティサイトが備わっており、記者がいつでもどこでも縦横に情報を集め、歴史感覚を支えるための過去記事検索システムを利用できるものである。これにより記者はカリスマ性を持って、プレゼンテーションも行える能力を身に付けることができるのである。

 e編集長支援システムとして、細かい広告需要に応じて1000部単位で版を切り替える発送管理システムを考えた。現在朝日新聞で30万部、日経で50万部より小さく出すことはできない広告を1000部単位で実現できれば、聖教新聞のように収益率の高い構造を電子的にいかに構築するかである。また地域でリアルタイムに起こっていることを歴史的に判断して伝える事が必要であるが、このためには営業スタッフと戦略を共有できるマーケティング部門への資本投下が必要である。

 京都では人口1000人あたりの新聞記者の数が0.25人である。日本の平均は0.4人である。帯広では十勝毎日新聞社というコミュニティペーパーがあり、人口60万人13万世帯の十勝で8万部発行している近代的な経営の新聞社である。全記事署名入りを実現したクオリティペーパーとして有名で、十勝の記事を世界の中で位置付ける編集活動をしており、十勝の記者の数は1000人あたり2人と京都の10倍である。儲かる堅実経営をしていれば、優秀な人材を雇える。コミュニティメディアが充実している帯広のように、京都でもジャーナリストを一人でも多く雇えるような世の中になるよう、努力をしていきたいと思っている。

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