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■開発責任者 西本卓也(京都工芸繊維大学
電子情報工学科 助手)
「ウチコミくん」は、視覚障害者の人々にとって、コンピュータを扱う唯一の方法ともいえるタッチタイピングの学習ソフトだ。しかし、その技能は、晴眼者が「より効率的に」コンピュータを使うための技能にもつながっている。だから、「ウチコミくん」は、晴眼者にとっても、視覚障害者にとっても、「自分のための一本」と「誰かのための一本」のセットで配布したい、と我々は考えている。
あなたが晴眼者ならば、自分のための「ウチコミくん」でタイピングを学び、それと同時に、視覚障害者である誰かのサポートをして欲しい。もしもあなたが望むなら、我々はあなたの近所に住んでいたり、あなたと電話で話すことができて、誰かの助けを必要としている、そんな視覚障害者の人を紹介することができる。その人にあなたは何かを教え、そしてその人から何かを学ぶことができる。
あなたが視覚障害者ならば、自分のための「ウチコミくん」を購入し、同時に、晴眼者である誰かにもう1本の「打ち込み君」を贈ることができる。もしもあなたが望むなら、我々はあなたの近所に住んでいたり、あなたと電話で話すことができて、誰かに助けの手を差し伸べたい、そんな晴眼者の人を紹介することができる。その人にあなたは何かを学び、そしてその人に何かを与えることができる。
こんな晴眼者と視覚障害者が、次の段階として、互いに電子メールで交流できるようになるならば、それこそがアクセシビリティの目指す場所だ。いまやコンピュータは、コミュニケーションの手段でしかない。だから、コンピュータを学び広めるために最も重要なことは、コミュニティを築き、それを育てることなのだ。そして、誰もが、よりよくコミュニケーションできるようになることが、このプロジェクトの目標である。
我々が提案するプロジェクトは、視覚障害者と晴眼者が、お互いに敬意を持って交流し、協力しながらお互いを高め合うための交流の場を作ることを目標とする。さらに例えば、晴眼者がウェブページを作ったとする。そのページを、視覚障害者の人がどのように読むのか、気になる。そんなとき、その人は「こういう内容のサイトを作るので、更新するたびにチェックして欲しい」というリクエストを出して、「こういう内容を読みたいので、情報保証チェックのボランティアもしたい」という視覚障害者と、出逢えるようになればいい。そんな場所も、このプロジェクトから発展していけば、と思う。
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